第十三回センチメンタル・スケッチ・ジャーニー
スペイン アンダルシア
アルコス・デ・ラ・フロンテーラ

 


アルコス・デ・ラ・フロンターレという街は、小高い丘の上にある街だ。

そしてわれわれ絵の仲間が泊ったのは、崖の上に陣取るパラドールと呼ばれる民宿である。

このパラドールは、地元のイスラム系ムーア人の居城であったのを、現代になってホテルとして

改造したものという。そもそも「デ・ラ・フロンターレ」とは、スペイン語で「前線の」という意味だ。

つまりイスラム系のムー人の支配したイベリア半島をキリスト教徒が取り戻す戦争(レ・コンキスタ)

の際の両者にとっての『前線』基地というわけ。

崖の上の街という風景を変革して屹立する巨大な岩石の上の街として表現してみた。

背景は、スペインの中世時代の原野を想像して描いたもの。それは、ダ・ヴィンチ画の

『モナ・リザ』の背景が、イタリア神話的な風景を描いて、その永遠性を演出しているのを

真似たものだ。